2022年5月、本学院ドイツ語科の若手教師、修士指導教員の倪暁姍博士は、2022-2023年度のドイツ連邦首相奨学金を獲得し、今年度に世界中で選ばれた60名の「フンボルト学者
の一人となりました。
フンボルト・ドイツ連邦首相奨学金は、ドイツ外務省から委託され、世界に名高いフンボルト財団によって設立されました。毎年この奨学金から、米国、中国、ブラジル、インド、ロシア、南アフリカなどの国における、リーダーシップを持ち、将来リーダーとなることが見込まれる60名の人材に、ドイツ国家機関との1年間の協力機会が与えられます。かれらはその機会を利用し、自分自身が主導する社会関連プロジェクトを実施します。それにより、ドイツ国とこれらの国家の将来的エリートの長期的つながりを維持できることになります。1年間の研究期間において、受賞者はドイツのボンとベルリンで1カ月間にわたるディスカッションコースに参加し、EU本部を見学し、フンボルト財団の年次総会に参加することできます。プロジェクトが終了する際、受賞者はベルリンにあるドイツ連邦首相府で首相との会見もできます。ドイツ連邦首相奨学金の申し込みはハードルが高く、申請者は比較的高い学術力を有するだけでなく、自らリーダーとしての資質や成長していく潜在力を持つことも十分に証明しなければなりません。「フンボルト学者」と認められた人は、フンボルト財団の広範にわたる支持と生涯にわたる資金支援を受けられるだけでなく、ドイツのフンボルト財団の世界トップ人材ネットワークのメンバーにも加入します。
倪暁珊博士は、書面による初回審査と面接審査という2段階の厳格な審査を経て、政治、公共管理、商業、社会、文化などの幅広い分野における優秀な申込者の中から選抜され、最高位の奨学金支援を授与されました。彼女は、2022年10月にドイツのデュイスブルク・エッセン大学に赴き、1年間の交流を行い、同校の社会政策専攻のUtaKlammer教授とともに「低出産率と高齢化の対策としてのファミリーフレンドリー型社会——ドイツの経験に基づいて
という研究プロジェクトを完成させる予定だそうです。UtaKlammer教授は、ドイツ連邦家庭事務、高齢者、女性、青年部のジェンダー平等専門家委員会の議長であり、ドイツ学際社会政策研究所(DIFIS)所長やデュイスブルク・エッセン大学勤務・資格研究所(IAQ)主任などを務めています。UtaKlammer教授の指導の下で、倪暁珊博士は関連分野でのハイレベルの研究を展開できることでしょう。
倪暁姍博士は、2013年この奨学金を獲得した陳琦教授に次いで、本外国語学院で二人目のフンボルト•連邦首相奨学金授与教員になりました。これは、近年の若手教師育成における本大学と学院が収めた大いなる成果を示すものでもあります。
ドイツ連邦首相奨学金の公式ホームページ
倪暁姍博士への受賞通知
上海市一流課程に選ばれた「ドイツ語国家概況」を紹介中の倪暁姍博士