6月9日午後、上海第二工業大学外国語学院の馬牧青氏(大学院生の指導教員)が本大学の招きに応じ、英語(中米連携)学科教員を対象とした「ChatGPTと外国語教育の未来:外国語教育と科学研究における人工知能の革新的応用」をテーマとする特別学術講演会を行った。本学院英語(中米連携)学科の黄芳主任がこの講演会の司会を務めた。
講演の冒頭、馬博士はまず現在のChatGPTについての研究・応用状況を簡単に紹介し、AI技術が科学研究や教育などの多方面で積極的かつ促進的な役割を果たしていることを指摘した。講演では、ChatGPTと関連人工知能の基本概念、普通の言語モデルの応用、言語教育と科学研究における人工知能の応用、AIの使い方のコツとリスクなど、5つの側面について詳しく紹介した。
まず馬博士が紹介したのは、ChatGPTに代表されるAI技術の動作原理、トレーニングプロセス、応用分野である。その場でChatGPT、Bing、Bardという3つの一般的インテリジェントツールを教師たちの前で比較してみせた。人工知能の応用に関する懸念に対しては、馬博士はChatGPTによる言語知識の学習、AIによるパワーポイント制作、言語テスト、オンライン授業の設計と制作、ビデオ制作などといった、仕事と学習に密接に関係する応用例を詳しく紹介した。また、馬博士はあらかじめ設計されたプロンプト(AIシステムに対して指示や命令を出す行為や、その際の指示や命令文自体、およびそのフォーマットを指す)を通じ、テキストの生成、要約、修正などのテキスト処理面や、テキストから画像や動画を作成する際のAIツールの威力を示した。
ひきつづいて、馬博士はAIツールにより科学研究を行う方法を紹介した。 例えば、Elicitによってブレーンストーミングを行い、SCISPACEによって学術論文を読み、Research Rabbitや、LitmapsなどのAIツールによって文献を整理する。さらに、教師や生徒のリーディングとライティングレベルの向上に役立つツールや、その他の実用的AIツールについても推薦したが、一方でAIツールを使用する際に注意すべきリスクも強調した。AIは多くの分野で大きな進歩を遂げたが、まだ完全ではなく、私たちがAIを利用する過程で個人データのプライバシー保護に注意を払うべきであり、決してAIツールに頼りすぎてはならない、と馬博士は指摘した。今回の講義は、本学院の学科教員たちに温かく歓迎され、研究上の視野を広げたのみならず、AIのインテリジェント技術と応用について深く考えるきっかけとなった。講演の質疑応答では、教師たちから多くの質問が寄せられ、馬博士はそれに辛抱強く答えた。
講義の終わりにあたり、黄芳主任は今回の講義を総括して、研究者が自らの研究方向をAI技術に結びつけることで、研究計画を進め、より効率的に研究を行うことができるむねを強調した。今回の講義は本学科の教師たちに学術交流のためのよきプラットフォームを提供し、濃厚な学術的雰囲気をもたらしたと同時に、教師たちがAI技術への理解を深めることとなり、大きな収穫が得られた。